Material Science / Condensed Matter Physics group at Physics Lab.2006

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Last Update: Apr.16, 2006

電気抵抗とは何か

金属には電気が流れます。高校の復習をしてみましょう。金属を細かく見ると、その原子の間を多くの電子が動き回っています。 これを自由電子というのでした。電池をつなぐと、電気の力で自由電子はその方向に加速されます。ところが、完全に自由に動ける わけではなく、散乱されるので、結局一定速度 v に落ち着きます。電流 I は単位時間あたりに流れていく電荷の量ですから、I = env と書けるのでした( e : 素電荷量  n : 電子密度)。
さて、散乱の原因は何でしょうか。まず考えられるのは不純物です。金属単体は、本来規則正しく並んで結晶構造をとろうとしますが、 別の原子が混じっているとこの構造が乱れます。さらに不純物を極限まで取り除いても、抵抗ゼロにはなりません。各原子は温度に従って熱振動 しているため、これも散乱体となります。極低温ではこの影響もなくなって、超伝導体となります。
今までは大きなスケールの話でした。たくさん自由電子があり、統計力学的に扱えるので、その量子性は隠れてしまいます。 ところが、小さなスケール(髪の毛の 1/10000 くらいの細い線)では、電子の量子性=確率的分布が無視できなくなります。 もちろん、普通では不純物やフォノンの影響が大きいので目立ちませんが、それを低減する工夫を凝らすと、観察できるのです。
私たちは、この量子的な存在を体感できるような実験にとりくんでいます。
ナノワイヤ担当:黒田真史

導電率の量子化

未稿